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第七十六条その4

1 すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。

2 特別裁判所は、これを設置することができない。行政機関は、終審として裁判を行ふことができない。
3 すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。

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 特別裁判所
特別裁判所とは、特別の人や事件につき裁判するために、通常裁判所の系列から独立して設けられる裁判機関をいいます。戦前の軍法会議や皇室裁判所がその例で、通常裁判所に上訴できませんでした。

特別裁判所は、これを設置することができません(76条2項前段)。通常裁判所にすべての司法権が統一的に帰属することになっています。これによって法の下の平等と法の統一的解釈が可能となるからです。例外は、弾劾裁判所のみです(64条)。

特別の人又は事件のみを扱う裁判所でも、それが通常裁判所の系列に属する裁判所であれば、それは特別裁判所ではありません。家庭裁判所は、特別の事件のみを扱う裁判所ですが、通常裁判所への上訴の途が開かれており、通常裁判所の系列に属するから特別裁判所に当たりません。労働事件や特許事件を専門に取り扱う労働裁判所や特許裁判所を設けても、それが通常裁判所の系列に属する限りは違憲ではありません。

2 行政機関による終審裁判の禁止
(イ)行政機関は、終審として裁判を行うことができません(76条2項後段)。これは逆にいえば「前審」としてなら裁判を行うことができることを意味します。専門的・技術的な問題については、行政機関による裁判を認めた方が正確かつ迅速な裁判ができるところから認められています。
(ロ)公正取引委員会の審決、人事院の裁決などがありますが、いずれも「前審」として行われ、不服のある者は通常裁判所へ出訴することができるので違憲ではありません。

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